股関節の屈曲(くっきょく)運動は、太ももを体の前に上げていく動きです。
股関節の屈曲の参考可動域は125°です。
【股関節の屈曲の参考可動域】 | 【股関節の屈曲運動】 |
*上図は膝関節屈曲位での股関節屈曲、膝関節運動です。
(立位の図ですのでROMの計測肢位ではありません。)
目次
股関節の屈曲動作に作用している筋肉
股関節の屈曲運動には、腸腰筋、大腿直筋、縫工筋、大腿筋膜張筋、恥骨筋、長内転筋(股関節屈曲の補助)が作用しています。
腸腰筋
作用
・股関節の屈曲
・股関節の外旋
大腿直筋
作用
・股関節の屈曲
・膝関節の伸展
大腿直筋(だいたいちょっきん)の起始・停止と機能
【主な働き】膝関節の伸展、股関節の屈曲
【神経支配】 大腿神経(L2・3・4)
【神経支配】 大腿神経(L2・3・4)
縫工筋
縫工筋(ほうこうきん)の起始・停止と機能
【主な働き】 股関節の屈曲、股関節・膝関節の屈曲に伴う股関節の外旋、膝関節の伸展
【神経支配】 大腿神経(L2・3)
【神経支配】 大腿神経(L2・3)
大腿筋膜張筋
作用
・股関節の外転
・股関節の屈曲(同時に股関節の内旋)
大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)の起始・停止と機能
【主な働き】 股関節の外転、屈曲、股関節の屈曲と同時に内旋
【神経支配】 上殿神経(L4・5、S1)
【神経支配】 上殿神経(L4・5、S1)
恥骨筋
恥骨筋(ちこつきん)の起始・停止と機能
【主な働き】股関節の屈曲、内転、内旋
【神経支配】大腿神経(L2・3・4)
【神経支配】大腿神経(L2・3・4)
長内転筋
作用
・股関節の内転
・股関節の屈曲の補助
長内転筋(ちょうないてんきん)の起始・停止と機能
【主な働き】股関節の内転、股関節の屈曲の補助
【神経支配】閉鎖神経(L3・4)
【神経支配】閉鎖神経(L3・4)
股関節の屈曲動作に作用している筋肉のストレッチ
骨盤や太ももの前面にある股関節の屈曲に働く筋肉の柔軟性が下がると、脚を後ろに伸ばす(股関節の伸展)動作が困難となります。
股関節の屈曲に働いている筋肉をストレッチするためには、股関節を伸展させる動作のストレッチを行います。
他の股関節の動作と作用する筋肉
脚を後ろに伸ばす動作(股関節の伸展)に作用する筋肉と関節可動域(ROM)のまとめ
参考可動域 15度
作用する筋肉 大殿筋,半腱様筋,半膜様筋,大腿二頭筋
脚を外側に上げる動作(股関節の外転)に作用する筋肉と関節可動域(ROM)のまとめ
参考可動域 45度
作用する筋肉 中殿筋,小殿筋,大腿筋膜張筋
脚を内側に閉じる動作(股関節の内転)に作用する筋肉と関節可動域(ROM)のまとめ
参考可動域 20度
作用する筋肉 大内転筋,長内転筋,短内転筋,薄筋,恥骨筋,大殿筋
太ももを外へ捻る動作(股関節の外旋)に作用する筋肉と関節可動域(ROM)のまとめ
参考可動域 45度
作用する筋肉 腸腰筋,深層外旋六筋,大殿筋,大腿二頭筋,大内転筋,短内転筋,中殿筋,縫工筋
太ももを内へ捻る動作(股関節の内旋)に作用する筋肉と関節可動域(ROM)のまとめ
参考可動域 45度
作用する筋肉 半腱様筋,半膜様筋,恥骨筋,薄筋
下肢の関節の関節可動域(ROM)と働く筋肉のまとめ
下肢の関節の関節可動域(ROM)と働く筋肉のまとめ
下肢の関節の関節可動域(ROM)と働く筋肉のまとめています。