【21分】(骨盤の動きを意識しよう!骨盤の動きを良くするストレッチ
骨盤の動きを良くするストレッチためのストレッチプログラムです。
骨盤を立てる(前傾)動作と、骨盤をねせる(後傾)動作を学習してから、ストレッチしていきます。 骨盤の動きをコントロールして、より効果的にストレッチを行えるようにしていきましょう。
スポーツやダンスなどの運動で、「骨盤を立てる」ポジションが求められることが多いです。
機能解剖学では、「骨盤の前傾」と「腰椎の前弯(または伸展)」を、「骨盤を立てる」状態と呼ばれます。
最初はリラックした仰向け姿勢で骨盤を動かす
まずは仰向けの姿勢で骨盤の前傾と後傾動作を練習してみましょう。
仰向けにねて、両ヒザを軽く曲げた姿勢をとってください。
この姿勢から腰を反らせて、床と腰の背骨の隙間を大きくあける動作が骨盤の前傾動作となります。このとき腰椎は伸展しています(腰が反ります)。
骨盤の前傾動作とは逆に、腰の背骨を床の方へ押し付ける動作が骨盤の後傾です。このとき腰椎は屈曲しています(腰が丸まります)。
仰向けで行う骨盤の前傾・後傾の動作
骨盤の前傾と後傾に働いている筋肉
骨盤を前傾させるときは、主に腸腰筋、大腿直筋、脊柱起立筋が働いて(収縮して)います。
骨盤を後傾させるときは、主に大殿筋、ハムストリングス、腹直筋が働いています。
骨盤が前傾しているときは、骨盤を前傾させる筋肉が収縮して、骨盤を後傾させる筋肉が伸長しています。
このため、骨盤の後傾に働いている大殿筋、ハムストリングス、腹直筋などの筋肉の柔軟性が低いと、骨盤の前傾動作を阻害してしまいます。
骨盤の後傾に働く筋肉が硬い場合は、無理に骨盤を前傾させようとしても、力んでしまい上手く骨盤を前傾させることがむずかしいです。まずは骨盤の前傾を邪魔している骨盤の後傾に作用している筋肉を一つ一つストレッチしていきましょう。
骨盤を後傾させる大殿筋
大殿筋は骨盤の後面と太ももの大腿骨をつないでいる筋肉です。
大殿筋のストレッチ
- 床に座った姿勢で両膝を立て、右の太ももの上に左足をのせてください。
- 1の姿勢から手で床を押して上体を太ももの方へ近づけていきます。左のお尻の筋肉が心地よく伸びているところで15秒~30秒キープしてください。
- 膝や股関節に痛みや違和感が出る場合は中止しましょう。
ほかの大殿筋のストレッチの方法
骨盤を後傾させるハムストリングス
ハムストリングスは、骨盤の坐骨からスネの骨の後面をつないでいる筋肉です。
ハムストリングスのストレッチ
- 床に座り、右脚を前に伸ばし左脚はアグラのように曲げます。
- 1の姿勢から上体を傾けて、もも裏の筋肉が心地よく伸びているところで15秒~30秒キープしてください。
ほかのハムストリングスのストレッチの方法
骨盤を後傾させる腹直筋
腹直筋は骨盤の恥骨からミゾオチをつないでいる筋肉です。
腹直筋のストレッチ
- 四つ這いの姿勢からお腹を前の方に垂らしてください。
- 腹部(ミゾオチ〜恥骨あたり)の筋肉が心地よく伸びているところで15秒~30秒キープしてください。
- 腰を反ると痛みが出る場合は、肘付きの姿勢で行ってください。肘付きのポジションでも痛みが出るときは中止しましょう。
腰痛予防
体を反らす動きの柔軟性向上
トレーニング後のストレッチ
いろいろな姿勢で骨盤を動かせるようにしよう
大殿筋、ハムストリングス、腹直筋をストレッチしたあとに、再び最初に行った仰向けで行う骨盤の運動を行ってみてください。
腰の背骨が床から大きく浮くようになっている感じや、腰の背骨の反り、丸まりの動きがスムーズになっている感じを確認しましょう。
仰向け姿勢でスムーズに骨盤を動かせるようになってきたら、床に座った姿勢、ヒザ立ち姿勢、立った姿勢でも同様に骨盤が動かせるように練習していきましょう。
さいごに
大殿筋が硬い人、ハムストリングスが硬い人、腹直筋が硬い人がいて、骨盤が後傾している原因は一人一人異なります。
3つのストレッチを行ってみて、自分がどの筋肉が硬いのか確認してストレッチしていきましょう。
また、骨盤の前傾ばかりを練習していると、腰の反りが強くなり過ぎて腰痛の原因にもなることがあります。
前傾だけではなく、骨盤の後傾も一緒に練習していきましょう。