骨盤の動きを意識することで、より骨盤や太腿の筋肉の伸長感を得やすくなります。
骨盤の動かし方を学習して、骨盤をコントロールしたストレッチができるようにしていきましょう。
骨盤の動かし方
骨盤の動作には、
- 前傾と後傾
- 側方傾斜
- 水平回旋
の動作があります。
今回は、骨盤の前傾(ぜんけい)と後傾(こうけい)動作に焦点を当てて説明していきたいと思います。
骨盤の前傾と後傾について
仰向けの姿勢で骨盤の前傾と後傾動作を練習してみましょう。
まず、仰向けに寝て、両膝を軽く曲げた姿勢を作ります。
この時に腰を反らせて、床と腰の背骨の隙間を大きくあける動作が骨盤の前傾動作となります。
骨盤を前傾させた時は背筋(脊柱起立筋)に力が入り、お腹の筋肉(腹直筋)が伸びるのを意識しましょう。
骨盤の前傾動作とは逆に、腰の背骨を床の方へ押し付ける動作が骨盤の後傾です。
骨盤を後傾させた時はお腹の腹直筋(特に腹直筋下部)に力が入り、背筋が伸びるのを意識します。
骨盤の前傾と後傾を色々なポジションで行えるように練習しましょう
仰向けで骨盤の前傾・後傾動作が行えるようになったら、次は色々なポジションで骨盤が動かせるように練習していきましょう。
- 仰向け
- あぐら
- 片方ずつ
- 開脚
- 四つん這い
- 片膝立ち
- 立った姿勢
など
あぐら姿勢での骨盤の前傾と後傾
片膝立ち姿勢での骨盤の前傾と後傾
立った姿勢での骨盤の前傾と後傾
実際のストレッチの動作で骨盤の前傾・後傾動作をコントロールしよう
太腿の前の大腿四頭筋をストレッチする時は、骨盤を後傾にコントロールした方がより筋肉を伸長することができます。
これは、大腿四頭筋を構成しているうちの筋肉の一つである大腿直筋が骨盤の前傾動作に働いているためです。
その逆の動作である後傾ポジションに骨盤をコントロールすることで、より効果的に太腿の前の筋肉をストレッチすることができます。
この写真のポーズをとって、腰が大きく反ってしまい太腿の前の筋肉があまり伸びないという人は骨盤を後傾にコントロールするとよいでしょう。
太腿の裏のハムストリングスをストレッチする時は、太腿の前のストレッチの時とは逆に、骨盤を前傾ポジションにコントロールすると筋肉を効果的に伸長することができます。これはハムストリングスが大腿四頭筋と拮抗筋の関係にあり、骨盤の後傾に働くためです。
さいごに
骨盤の前傾・後傾動作には、大腿四頭筋とハムストリングスの他にも多くの筋肉が関与しています。
骨盤の前傾動作が苦手な人は、骨盤の後傾に作用する
- ハムストリングス
- 大殿筋
- 腹直筋
骨盤の後傾動作が苦手な人は、骨盤の前傾に作用している
- 大腿直筋(大腿四頭筋のうちの一つ)
- 腸腰筋
- 脊柱起立筋
のストレッチをそれぞれ行うと、骨盤の前傾と後傾動作が行いやすくなるでしょう。
骨盤の前傾・後傾動作のコントロールを覚えて、より効果的にストレッチを行えるようにしていきましょう。
参考: